開催概要
早稲田大学演劇博物館は、世界的に見てもきわめて貴重な映画前史の映像文化に関する資料を数多く所蔵しています。なかでも映画以前に存在したプロジェクション・メディアである写し絵、幻燈のスライドのコレクションは3000点以上あり、題材も多岐にわたっています。これらのスライドは貴重な文化財であるのみならず、近代日本の姿を映像で伝える重要な資料でもあります。
本展では、これらのスライドや投影装置などの歴史的資料を展示するとともに、デジタルデータを用いたインタラクティブな仕掛けや映像・メディア作品を展示し、新旧のプロジェクション・メディアの魅力と可能性を引き出すことを目指しています。
リンク:enpaku 幻燈データベース
幻燈とは?
幻燈(マジック・ランタン)は、いまから300年以上前に発明された、現在のプロジェクターの原型ともいえる投影装置です。ガラス製のスライドに描かれた絵や写真をレンズによって拡大、投影する装置で、光源にはろうそくやランプ、後にはガス灯や電燈が用いられました。
17世紀頃に西欧で発明され、18世紀には日本に伝来しました。スライドを切り替えながら投影する幻燈のイメージは現在のスライドプロジェクターやパワーポイント、紙芝居やアニメーションの原型であるとも言われています。
展示紹介
幻燈、写し絵に関連する資料を中心とした学術的な歴史展示、スライドのビジュアルを前面に打ち出した空間的な展示、デジタル化したスライドデータや投影装置を再解釈した映像・メディア作品の展示、3つの要素を組み合わせて展示を構成し、幻燈というプロジェクション・メディアの原型が持つ多彩な可能性を引き出していきます。
第1部
幻燈スライドの博物誌
第2部
プロジェクション・イメージの
広がり
<同時開催>
プロジェクション・メディアの
現在
会期:2015年4月10日(金)~8月2日(日)
休館日:4月15日(水)・5月3日(日)~5月8日(金)・5月20日(水)・6月17日(水)・7月15日(水)
会場:展示室2、展示室3
リンク:http://www.waseda.jp/enpaku/ex/3494/
〈出品作品〉
『Fullmoon effect』 田中誠人
『逃げ去る鳥』 齋藤達也 + 魚住勇太 + 杉本和
『几帳面な影』 堀晃 + 小林颯
『光学の森』 森脇統
『月夜見の幻燈』 桒原寿行
▼展示ディレクション 齋藤達也
▼空間デザイン 南木隆助
▼什器制作・施工 bibariki
イベント
■ギャラリートーク+投影体験/全2回
展示担当者による展示解説と、劇団みんわ座による「写し絵」の投影体験を行います。
日時 4月17日(金) 第1回-14:00/第2回-18:00
会場 演劇博物館・2階企画展示室
申込 不要
参加無料
■ワークショップ「人間ゾートロープ」
小型のゾートロープを制作・鑑賞してから、参加者が輪になって「人間ゾートロープ」を体験します。
講師 森脇 統(ディレクター)
日時 5月16日(土)14:00~16:00
会場 早稲田キャンパス6号館3階・レクチャールーム
対象 小学3年生~小学6年生(※対象年齢が変更になりました)
定員 20人
申込 定員に達したため、受付を終了いたしました
http://web.waseda.jp/enpaku/ex/2632/
参加無料
■幻燈会&トークイベント「甦るファンタスマゴリア」
映画以前/以後のメディアとしての幻燈の魅力について語ります。幻燈の上映も実際ご覧いただきます。
講師 松本夏樹(武蔵野美術大学、大阪芸術大学非常勤講師)
鷲谷 花(早稲田大学演劇博物館招聘研究員)
日時 6月5日(金)16:00~19:00
会場 大隈記念タワー・地下104号室
定員 80人
申込 定員に達したため、受付を終了いたしました
http://web.waseda.jp/enpaku/ex/2660/
参加無料
■ワークショップ「作ってみよう・写してみよう」
アニメの起源ともいわれる伝統芸能「写し絵」を実際制作して上映します。「だるま夜話」の上映つき。
講師 劇団みんわ座
日時 6月20日(土)13:00~17:00
会場 早稲田キャンパス6号館3階・レクチャールーム
申込 先着順/5月19日(火)10時よりエンパクWEBサイトで受付開始
http://web.waseda.jp/enpaku/ex/2635/
参加無料
■神楽坂で楽しむ「七夕落語と写し絵上映会」
劇団みんわ座と落語家林家正雀師の共演による写し絵の復元上映会。滑稽あり怪談ありの映像と語りを神楽坂・赤城神社でご堪能だくさい。
日時 7月5日(日)19:00~20:30
会場 赤城神社(東京都新宿区赤城元町1-10)
※雨天の場合は、赤城神社内のホールにて開催
申込 不要
参加無料